キミだけに届けたいもの






校門から私は左に、原代くんは右に歩いて行った。


原代くん、本当に大丈夫かな?


今日はちゃんと休めますように


そう思いながら家まで歩いた。







__翌日



お昼に原代くんと食べようと思い、いつものように教室で待っていた、が



「来ないなぁ」

「あんたが行けばいいじゃん」

「ちょっと遅いからね、行ってくる!」

悠香に言われ、原代くんのクラスまで行ってみる。


「すみません、あの、」


近くにいた1年生に話しかける。


「はい?」

「今日、原代くんいますかね?」

「あ、今日体調不良で休みですよ。」


休み!?

「そうでしたか!あ、わざわざありがとうございます」

お礼を言い、自分のクラスに戻る。


「おかえり、どーだった?」

「今日、休みだって」

「まじか、じゃあ私と食べよ~」

「あ、うん!」


久々、といっても

約一週間振りか、悠香とお昼一緒に食べるの。

なんか、変な感じ。


前までこれが普通だったけど……


原代くん、大丈夫かな、?

ちゃんと寝てればいいけど。


「、良兎!」

わっ!

「は、はい!?」

「どーした?さっきから呼んでんのに上の空で」

「あ、いや、何でもないよ!」

「……後輩くん、気にしてんの?」

「……!いや、全然!悠香、お弁当おいしいね」

「何でわざと話逸らすの?」

「……」


「良兎?」



「……悠香、だから正直に言うけど、」

「うん、」

悠香は真剣な目で聞いてくれている。

「……心配だよ」

「そうだよね?何かあったの?」