キミだけに届けたいもの





__放課後





「なにそれ?」


「私もわかんないよ~……」


お昼に原代くんと話したことを今悠香にお話しています。



「知り合いって、良兎は覚えてないの?」



「昔のことだろうし、それに……」



「あ、わかってる。ごめん…」



「だ、大丈夫!全然!悠香が謝ることじゃないよ!」





「……だけど、もしかしたらその場を凌ぐための後輩くんのうそだったのかもしれないし」


「ああ、それも考えられるか……」




「まあ、何かあったらすぐ私に言ってよ?」

「うん!悠香ありがとう」



頼りになる友達ってやっぱりいいね


悠香が友達でよかったなぁ




「ら、良兎」


「ん?」


「放課後も、なの?」


悠香が焦ったように聞いてくる。



「何が?」


お昼同様。


悠香が教室の出入口の方を見ている。


私も振り返って見てみると、



「原代くん……」




原代くんが無表情で私を見ていた。