「原代く~ん!どこいにいたの~?」


「先輩と何かあるの??」


「ええ!もう先輩とできちゃってるとか!?」


なんて、同じ一学年の子たちだろうか。


口々に原代くんのことを話して原代くんを追いかけて行った。


に、人気者?

原代くんって、人気者なの…!?


だとしたら、私、どうしよう…


大切なお話をされるまで、呼び出されるまで、

原代くんの存在すら知らなかったよ……

まあ、悠香もだけど。




__


「ただいま~…」


教室に戻ると


「おかえりー」


と言った悠香。


「何話してきたの?」


悠香が何のためらいもなく聞いてきた。

そこがまた悠香らしいけど。


「えっとね、お昼一緒に食べる約束してきた」


「え?それってまさか、毎日?」


「…そうだね」


「私1人じゃん」


……今思い出したよ。悠香1人になっちゃうじゃん。


でも悠香は、


「まあ、そこら辺の人に混ざってでもひとり飯は避けるから大丈夫」


なんて言ってくれた。


「悠香、ありがとう」


まあ、そこら辺の人って、

ホントに周りに興味無さすぎだよ、悠香は。


キーンコーンカーンコーン…



そのとき

丁度チャイムが鳴ったので、次の授業の支度を始めた。