キミだけに届けたいもの







「友達を辞めるわけではないよ」



私の感情を読み取ったのか、こう言った原代くん。


…また私が声に出してたわけではないよね?


なんて思ったが違かったようだ。


何も突っ込まれないからね。



「じ、じゃあ、何を辞めるって?」


「ただの友達」


「ん?」


「ただの友達じゃつまんないし、俺やだ」



お、おい!


俺!?




た、多分だけど、原代くんが猫かぶってる?ときは“僕”なんだね。




おそらく…


今は、猫かぶりではないようだ。



“俺”になったし

……


待てよ…?


「や、ヤダって、友達に“ただの”も何もないよ、ね?」


「あるよ」


即答……

すごい早かったよ…


「そ、それは?」


「友達以上」


「……ええ?」


「俺、勅先輩と友達以上になりたい」


「な、何をおっしゃるかと思えば!原代くん!」


き、急になんです!?


てか!友達以上って?

どーしたらなれるの!?


いや、なりたいとかなりたくないとかそーゆーわけではなく……

そんな関係はどのようなものかと、知りたいだけで…





「勅先輩、あなたを僕のものにしたいです。全部ほしいです。だから、ちょーだい…?」