doctor×resident

カルテ整理をしていた彼がピタリと手を止めた。


「それから点滴怖くて怖くて仕方なくて。
最終的にやりたくない。って言って何人もの先生に抑えられて、結局手の甲です。

高校生の時のトラウマが消えなくて、今もダメなんですよ。
恥ずかしいけど」



あのトラウマ以来注射針を見るだけで怖くなった。


さっき何人もの人に抑えられた時も苦しくてHV(過呼吸)になりそうだった。



「そうか。
悪かったな大勢で抑えて」


「いえ、暴れるわたしが悪いので」



黒崎先生の言葉に首を振った。


治療は治すために必要なことだから、仕方が無い。



それは分かっているから。