山川先生に痛いところをつかれ言葉に迷う。


「おい、大丈夫か?」


「黒崎先生っ。
もう大丈夫です、迷惑かけてすみませんでした。」



診察が終わったのだろう。

処置室へ顔をひょこっと覗かせた黒崎先生。



「アホか。まだ顔青すぎ。

宗大(そうた)採血と点滴の準備出来てる?」


「もちろん」



山川先生と黒崎先生の見事な連携あってもう着々と採血と点滴の準備がされてる。


無理無理無理、やりたくない。



「よし、準備できた。

佐藤手乗せて」


「無理です……っ。」



ガチガチに固まった体と震える声を出せば注射針を持っていた先生は、一旦銀のトレーに注射針を置いた。



山川先生もそこまでか?と目で訴える。