「こ……小型犬を買い始めたの!!」
「小型犬ですか!?」
「そう!!小型犬!!」
いいな~と仁美ちゃんがしなを作って羨ましそうな声を上げた。
「この小型犬がすっごくやっかいで!!噛むわ、吠えるわ、キャンキャン騒いでしかたないっていうか、言うこと聞かないっていうか、やることなすこと予想外っていうか……」
話している内に最後の方はついつい愚痴になってしまう。
「お名前は何て言うんですか?」
「……マコ?」
(ごめん、古賀くん……)
さすがに犬に例えるのはちょっとやり過ぎたかも。
そう思っていても込み上げてくる笑いが抑えられそうにない。
古賀くんと可愛らしい小型犬とのギャップが激しすぎる。
「大丈夫ですよ、青山さん!!思いっきり可愛がってやれば、マコちゃんもすぐに懐きますよ!!」
「ありがと、仁美ちゃん」
私はコホンとひとつ咳払いをして、アドバイスをありがたく受け取ったのだった。



