「一つ聞きたいんですけど。」


少し真剣な顔で言い出すので、ビクッとする。

「真島さんは、その人と別れて俺と付き合いたいって思ってくれてるって思っていいんですよね?」





カァッと赤くなる顔を自覚し、俯く。


「そうなら俺、絶対真島さんの事守るし、戦います。」

キュン、となる心臓にもう、違うとは言えない。


コクン、と頷くと、ガタッと立ち上がる彼にまたビクッとなる。


「ありがとうございます!!」


周りの人が皆こちらを見る。


「は、恥ずかしいから…っ座って!」


「舞い上がってる場合じゃまだない事分かってるんですけど、好きになって貰うの何年かかるかって思ってたから…」


「そんな高嶺の花じゃないよ、私。」


ははっと小さく笑う私に、彼がまた真剣な顔をした。


「…その元彼に会わせてもらえますか?」



着信履歴が7件溜まっている携帯を片手に、うん。と頷いた。