カナは「違うの。確かに病気のことを気にしているのは間違いじゃない。だけど違うの。違うんだよ。」と泣きながら言った。

オレは「じゃあオレのこと嫌い?」と聞いた。

そうするとカナは「ううん。」と首を横にふった。

そして続けた。

「優くんは健康で先が長くて、この先いいご縁があってその人と結ばれるかもしれない。
それに比べて私は、先が短くてこの先いいご縁があっても結ばれることはない。
そんな私と優くんが付き合ったとしても優くんは何も得しない。優くんが私を幸せにしてくれても、私は優くんを幸せにはできない。」

と言った。