南出高校に入れて正直本当に嬉しかった。
だけど、本当のことを言えば愁さんが首席で卒業した向こうの大学に行きたかった。
今、高校生だから行こうと思えば行けるけどこっちの大学でトップを目指すことにした。
愁さんが卒業したアメリカの大学でトップを取ろうと思えばかなりの勉強量が必要だし俺はきっと途中で諦めてしまいそう。
だから、
志望校は日本でも上の大学にした。
愁さんは俺にとって憧れであり目標の人物でもある。
そんな人が今間近にいて日本にいない理由はないと思った。
今のやるべき事はとりあえず、兄貴や愁さんに少しでも早く追いつけるようにひたすらに勉強をすることだ。
「兄貴、俺さ琴音ちゃんに告白した。」
「…は?! え、本気で言ってんの?」
「…本気で言ってる。」
兄貴の目は点になっていた。
そりゃ、そうだ。
兄貴は俺が愁さんを尊敬していることを知っている、のに対してその彼女に手を出そうとしているから。
手を出す、とは少し違うか。
「お前が誰を好きになろうと自由だが愁はかなり嫉妬深いぞ。」

