ある日。


ーーーーキィィィ。


物置の扉が開いた。


あぁ、また今日も…。


そう思って紫音の手をぎゅっと握った。


でも、入って来たのは慎おじさんじゃなくて



『司…兄ちゃん……。』


司兄ちゃんだった。


これで助かった!!


そう思って痛む身体を引きずり司兄ちゃんの元まで行ったその時…




ーーーーガッ



ーーーードサッ



一瞬、何が起こったのかわからなかった。



でも、鋭く痛むお腹と頬に付いた土で司兄ちゃんに蹴り飛ばされたんだと気付いた。


『な…んで……?』


『本当に泣かないんだな。気持ち悪りぃ。』


地獄は続いた。


慎おじさん、司兄ちゃんに裏切られ心はボロボロだった。



それかはどれくらいたったのかわからない。


ある日突然外に出された。


『出ろ。』


慎おじさんに手を引かれ久しぶりに外へ出た。


荷物を乗せた大きな荷車があって亜弥さんもいて、私たちはそれに乗せられ上から布をかけられた。