そう。私は治癒能力が使える。



この力のせいで嫌な思いをたくさんしてきた。



もし、この力のせいでここにいられなかったらどうしよう…。



あのときみたいに…!



「紫乃。」



紫「っ!!」



突然頭上から降ってきた声に肩がビクッと揺れた。



恐る恐る見上げるとさっき傷を治した隊士と




怖い顔をした土方さん。



紫「…ぁ……。」



土「話はこいつから聞いた。説明してもらおうか。」



怖い…。怖いけど、今は…



紫「あの、ケガ人は?」



土「先に説明を…」



左「土方さん!!」



左之さんが池田屋から血相を変えて出てきた。