「ぎゃあぁぁぁっ!!」


ーーーーっ!!


また聞こえてきた叫び声に思わず立ち止まった。



「紫乃?」



前を歩いてた平助くんも私に気づいて立ち止まる。





その悲鳴で思い出すのはここに来る前の私たち。




「…っ!…はぁ…はぁ…!」




「紫乃?どうした?」




平助くんにこれ以上心配をかけたくない。



「ううん、なんでもない!行こう!」




乱れそうになった呼吸をなんとか整えて笑顔を見せた。





平助くんは納得していなそうだったけどなにも聞かずにいてくれた。



幾度となく聞こえてくる悲鳴に怯えながら土方さんの部屋まで歩いた。