おかしい。
部屋についてからも平助くんは一言も話さない。
重い空気が部屋を包む。
やっぱり、私と同じ部屋なのが嫌になったのかな…。
ーーーーズキ
鈍く、胸の奥が痛くなったような気がした。
たまらなくなって部屋を出ようと立ち上がったその時。
「…どこいくの?」
平助くんが突然聞いてきた。
「え…いや……。」
行く当てなんて無かったから言葉に詰まる。
「…俺と同じ部屋はもう嫌?」
いつも元気で明るい彼からは想像できないくらい小さく、か細い声で平助くんが言った。
「え?」
「もう俺と一緒にいるのは、嫌?」
平助くんはすごく哀しそうな目をしていた。
「嫌じゃない。私は、ここにいたい。けど…。」
「けど?」
「平助くんが、私がいたら嫌なのかなって思って…。」
自分で言うのも哀しくて俯いてしまった。
「え!?なんで!?」
さっきまでの彼からは想像できないくらい大きな声が響いた。
「だって、平助くん…朝からずっと話してくれなかったから。」
「それは…。」
そう言ったまま何か考え込んでしまった。
やっぱり、嫌なのかな…。
「ごめん。紫乃…。」
彼の暗い声が聞こえた。
あぁ、やっぱり出て行けって言われるんだ…。
「俺…。」
嫌だよ、言わないで。聞きたくない…!
「俺、怖かったんだ。」
「…へ?」
思わずまぬけな声が出てしまった。
「紫乃に、また怖がらせちゃったらって…。嫌われるんじゃないかって思って…。
不安で、怖くて、それで…。」
それで、話せなかったってこと…?
「ふっ!あはははっ!」
「し、紫乃…!?」
突然笑い出した私に困惑してる平助くん。
部屋についてからも平助くんは一言も話さない。
重い空気が部屋を包む。
やっぱり、私と同じ部屋なのが嫌になったのかな…。
ーーーーズキ
鈍く、胸の奥が痛くなったような気がした。
たまらなくなって部屋を出ようと立ち上がったその時。
「…どこいくの?」
平助くんが突然聞いてきた。
「え…いや……。」
行く当てなんて無かったから言葉に詰まる。
「…俺と同じ部屋はもう嫌?」
いつも元気で明るい彼からは想像できないくらい小さく、か細い声で平助くんが言った。
「え?」
「もう俺と一緒にいるのは、嫌?」
平助くんはすごく哀しそうな目をしていた。
「嫌じゃない。私は、ここにいたい。けど…。」
「けど?」
「平助くんが、私がいたら嫌なのかなって思って…。」
自分で言うのも哀しくて俯いてしまった。
「え!?なんで!?」
さっきまでの彼からは想像できないくらい大きな声が響いた。
「だって、平助くん…朝からずっと話してくれなかったから。」
「それは…。」
そう言ったまま何か考え込んでしまった。
やっぱり、嫌なのかな…。
「ごめん。紫乃…。」
彼の暗い声が聞こえた。
あぁ、やっぱり出て行けって言われるんだ…。
「俺…。」
嫌だよ、言わないで。聞きたくない…!
「俺、怖かったんだ。」
「…へ?」
思わずまぬけな声が出てしまった。
「紫乃に、また怖がらせちゃったらって…。嫌われるんじゃないかって思って…。
不安で、怖くて、それで…。」
それで、話せなかったってこと…?
「ふっ!あはははっ!」
「し、紫乃…!?」
突然笑い出した私に困惑してる平助くん。


