浅葱色の涙

平助の部屋の前に紫乃は立っていた。


灯りがついているからたぶん中に平助はいるだろう。


なんか、少し緊張する…。


「へ、平助くん?」



「紫乃!?」


ーーースパンッ!


「ひゃあ!」


勢いよく襖が開き中から平助が飛び出してきた。


「紫乃!今までどこにいたんだよ!」


「ご、ごめんね…。お仕事で…。」


あれ…?平助くん、怒ってる?

「心配したんだぞ!急にいなくなるから!
!」


怖い…。平助くんもあの人たちみたいに殴るのかな…。



「ごめんなさい…。」



とりあえず中に入ろう。


平助に促されて部屋へ入った。