浅葱色の涙

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side土方


あいつは無事に潜入できただろうか。


山崎がいるから大丈夫だろうけど。


あいつを間者に選んだのは紛れもなくこの俺だ。


あいつが一生懸命屯所の仕事をこなしているのはわかっているが


どうしても確かな証拠が欲しかった。


長州の間者ではない、と言う証拠が。



ドタドタドタ!!


……もう来たか。


スパーーーンッ!!

「「土方さん!紫乃は!?」」


「お前ら…2人してうるせぇんだよ。静かに開けられねぇのか。」


平助と総司が息を切らせながら俺の部屋へ入って来た。


「だって、巡査から帰って来てから紫乃を見ないんだよ!」