「迷惑なんかじゃないよ!」



「え…?」



「俺、1人部屋つまんないなってずっと思ってたから!紫乃が俺の部屋に来てくれて嬉しい!」



私がいて、嬉しい…?



そんなこと、初めて言われた…




「藤堂さん…」




「ねぇ、その藤堂さんって言うのやめよ!これから同じ部屋なんだしさ!」




「え…じゃあ何て呼べば…?」




「平助でいーよ!俺も紫乃って呼んでるし!」



それに、敬語もなし!




そう言って右手を差し出した




「よろしくね、紫乃。」



私も恐る恐るその右手に自分の右手を重ねた



「よろしく…。平助、くん?」