気まずい沈黙を破ったのは彼だった。





「俺、藤堂平助って言うんだ!よろしくな!」




そう言ってお日様みたいな笑顔で笑った




いいな…。私もそんな風に笑いたかった




本当の笑顔を見たのは久しぶりだった



藤堂さんの笑顔に見とれていると



「あ!そうだ。土方さんのとこ行かなきゃ!」



一緒に来てくれる?



そう言われたので、立ち上がって彼の後に着いて部屋を出た。





1つの部屋の前で立ち止まり




「土方さん、入るよ。」




そう言うと襖を開けて私に入るようにと合図した




中に入ると前に3人、両脇に2人ずつ男の人が座っていた。




手が少し震えたけど必死で隠した。




笑って挨拶するべき?



でもみんな怖い顔をしている…


笑うのは止めておこう。




「失礼します。」