4月の初旬、よく晴れた綺麗な青空に桜が舞う日だった 俺の中学校の入学式があったのは。

中学受験をして、家から少し遠い学校。

新しいスタートを気持ちよく切りたい、っていうか 友達ができるか不安っていうか……たくさんの気持ちが入り混じっていた。

「おい、お前……髪。」

校門をくぐってイキナリ、肩を掴まれ 端の方に連れていかれた。

「……⁇」

俺は突然すぎて、驚いて、言葉も出なかった。

だって、イキナリ 見ず知らずの先生(のはず)に肩を掴まれたから。

「髪、前髪は眉毛にかからない、もみあげは伸ばさない、耳が正面から見て 見えるように、襟足はワイシャツにかからない、が校則だが⁇」