休憩も終わり、
午後の仕事に取り掛かっていた。



「北村〜。佐々木さんに呼ばれてる。」


同期の原田くんにそう言われた。


「え?佐々木さん…」



私はきょーちゃんのデスクへ向かう。




「どうされました?佐々木さん。」


私はきょーちゃんにコーヒーを差し出した。



「北村、コレ頼んだ。今日までに終わらせておいてくれ。」


会社ではお互いのことを苗字で呼ぶ。
まぁ、当たり前だけど。


周りは私たちが幼なじみだとは気づいてない。


佐々木さんと呼ぶのは少し違和感がある。
働き始めてだいぶ経つけれど慣れない。



きょーちゃんは山積みになった資料を
私に手渡した。


「えっ…これ全部ですか…?」



「PCで必要箇所まとめて打ち直して、
20部づつ印刷しておいて。」



「鬼め…」



私はボソっと呟いた。