おかげさまで、今日はスッピン。
汗かいてるから、しても無駄だろうしね。
「二人は、海入らないの?」
「あたしらは、声かけられるの待ってるんだよ~
ナンパ待ちなの。だから、後でねー」
海に来て、ナンパ待ちって…。
この二人と付き合いはじめて半年。
もう、限界を感じている自分がいた。
「日和(ひより)が行きたいなら、海入ればー?
日和がいると、あたしたちに声かかんないしさ」
アヤがネイルに夢中になりながらも爆弾発言。
そ、それは、
私が邪魔ってこと、だよね…。
「……わかった。
一人で遊んでくるね」
アヤたちに手を振って、あたしはその場を離れた。
そんなことを言いつつ、
海には入らず、パーカーを着て砂浜を歩くことにした。