ぎゅっ


背後からぎゅっと俺に抱きいてきた。


この匂い、感触、後ろを振り返らなくてもわかる。


「紗綾」


名前を呼ぶとぎゅっと腕の力を強める。


さっきまで俺の周りはキャーキャーうるさい女共がうるさいくらいに騒いでいたのに、
今はシーンと静まり返っていた。


そしてこの静まり返った中‥


口を開いたのは‥紗綾だった。



「恭也はこれから私と一緒に回るの!だからだめ!」