「雫っていい抱き心地。」


抱きしめるこの腕はさっきまで違う女の子を抱きしめてくせに…

わたしじゃない女の子を抱きしめて…
名前を呼んで…キスをして…


胸がすっごく苦しい……



苦しい気持ちと目の前の日向くんにドキドキする気持ちの板挟み…

日向くんに会いに来るとこのふたつの気持ちがぶつかる



「…すげードキドキしてるね。」


「っ…日向くんだから。」



ねぇ、日向くん気づいてるでしょ
わたし日向くんだから会いたいって思うしドキドキするんだよ…



「…可愛いこと言うね。」


耳元で聞こえる日向くんの声と
抱きしめながらスッと自然に頭に触れる日向くんの大きな手