それに日向くんに近づいたら
また日向くんを好きになるから…
なんて…綺麗事みたいなこと言ってるくせに…
わたしってほんと何考えてるんだろう
会いたくて来てるくせに近づくと好きって気持ちを抑えられなくなるから近づかない……
完全に矛盾してる…
「…おいでよ雫。」
「っ…」
そんな風に甘く囁いて…
誘惑するなんて日向くんはズルい…
「…早く来ないと寝ちゃうよ。」
「…っ、」
………甘い誘惑には勝てない
━━━━━━ギュッ…
「…いい子だね。」
日向くんに抱きしめられると
くらくらしてどうにかなっちゃいそう…
わたしをすっぽり包み込む日向くんの大きな身体
ふわっと香る優しい匂い…
日向くんのこの匂いもすごく好き

