「……僕も日向くんじゃ嫌。」
「え、だって日向くんは日向くん…」
「……月夜。」
あっ、そうでした
わたしずーっと日向くんのこと日向くんってしか呼んだことしかなかったから
気づかなかった
もはや"日向くん"が名前だと思ってた自分はなんなんだ…
「……雫には月夜って呼んでほしい。」
「っ!」
ちょ、ちょっとわたしにはハードルが高すぎるような
「ねぇ…呼んでよ。」
グイッと腕を引かれて路地の隙間の壁に押さえつけられた
壁ドン…だ
「ぅ…ハードルが高すぎるんですが…」
「……そんなことない。ってか呼ぶまで離さない。」
「えぇ…」
最近気づいたけど日向くんって
かなり強引な性格なような……

