「よかったわ。お前が笑ってくれて。」


「え？」


「最近お前あんま笑ってなかったから。やっぱ瀬崎は笑顔が一番似合うって実感させられたわ。」


朔はいったいどんな気持ちでわたしを見てるんだろう…


わたし朔に何もしてあげられてないのに…朔はどうしてわたしにここまで…



「やっぱ、俺お前のこと好きだわ。」


「ん…？えっ、なんかサラッとすごいこと言ってない？」



「言ってるよ。お前が好きだって。」



そ、そんなサラッと気持ち伝えてこないでよ…

どう答えていいか困る…



「ストレートすぎだよ…。」


「俺はいつだってストレートだろ？」


「自分で言っちゃうとこが朔のバカを主張してるよ。」



「だからー！お前はなぜにいい雰囲気をぶち壊すよーなこと言うんだよ！」


あれ、いまいい雰囲気だったっけ？



「あははっ、ごめんごめん。」


朔と一緒にいるとやっぱバカみたいなことばっかりだけど


楽しくて自然と笑える



もし…朔の彼女になったら
毎日こんな風にバカやってお互い笑顔で笑い合ってるのかな…？



少しずつ…少しずつだけど

朔との距離が前よりも近づいた



だけどその分……



日向くんとの距離は遠くなっていく…