「そりゃーね。それができたら不幸になる人なんかいないもんね。」


「はぁ…わたしどーしたらいいんだろ…」



「咲坂くんと雫けっこーお似合いだと思うよ?」


「うーん…。」



やっぱ朔とはバカばっかやってるせいか美緒にそー言われてもなぁ…

いまいちしっくりこないんだよなぁ…



「まあ、新しい恋に目向けてみるのもいいことだと思うよ?」


「そ、そだね…。」



新しい恋…か…
自分の気持ち次第ではいい方向にいかなくもない…はず


少しずつだけど…朔のこと見てみようかなって思った



***




「瀬崎、一緒に帰ろーぜ?」


「んえ?」


放課後カバンに荷物を詰めてた時にそんなこと言われたもんだから間抜けな声が出た



「なんならこのままデートしよーぜ?」


「は、はぁ!?」


「よし、決まりな。んじゃいくぞ!」


「えっ、ちょっとおおお!」



なんか急すぎじゃない!?
しかも返事する前に腕引っ張って連れて行くって強引すぎだし!



「んで…デートってただの公園じゃん!」


これデートって呼べる?


「いいじゃねーか、公園でも。なんなら遊具で遊んでくるか?」


「朔が遊んでくれば!ほら、あそこに朔と同じくらいの精神年齢の子達遊んでるし!」



「お前なぁ。」