「ははっ、相変わらず美緒ちゃん面白いね。んじゃ俺先に教室行ってるわー。」
朔のやつ、美緒に会ったから気使って先に行ってくれたんだな
そんな朔の背中をジーっと見つめてたら
「さて、どーゆー展開かな雫さん?」
「ど、どーゆー展開と言いますと…?」
「ついに咲坂くん本気出してきたかー。」
「つ、ついにって美緒なんか知ってたの?」
わたし朔とのこと美緒に言ってないのに
あれ、これ日向くんのときもこんな感じだったよね?
「咲坂くん見てりゃわかるよ。雫のこと本気で好きだってことくらい。」
「えっ、マジですか…」
なんで美緒が気づいてわたし気づけなかった?
わたしってやっぱ鈍感の極みなのかもしれない
「わかるわかる。まあ、雫が咲坂くんのことそーゆー対象で見てなかったもんねー。」
「うっ」

