「さて、もー授業には間に合わないからこのままサボるとしますか。」
「ん…そだね…っ。」
それから美緒とふたりで屋上に行って
日向くんとのことを全て話した
わたしが日向くんと出会った時のこと
そこでわたしが一目惚れしたこと
毎日放課後に日向くんに会いたくて保健室に通ってたこと
全部…全部…
話し終わった頃にはわたしも美緒も何でかふたりで大泣き
それでそのあとふたりで大爆笑して
美緒に話して気持ちがすごく楽になった
自分ひとりで抱え込んでたものを
誰かに話すとこんなに気持ちが楽になるなんて
「ありがとう美緒。」
「雫の方こそ話してくれてありがとう。辛かったのによくひとりで頑張ってきたね。」
「うぅ…美緒ぉ…っ!」
「ちょっと、せっかく泣き止んだのに
また泣いたら顔ひどいことになるよ?」
「いま泣いてるのは嬉し泣きだもんっ。」
「ほら、泣き止まないと次の授業出れなくなるよ?」
「はぁい。」
ありがとう美緒…ほんとにありがとう

