日向くんを本気にさせるには。




「日向くぅぅん…この問題ワカンナイデス…。」


「…貸してごらん。」


スッとわたしが解いていた問題集と
ルーズリーフを1枚に


細くてシンプルなシャーペンを
片手に持って



スラスラと白紙のルーズリーフに英文を書いていく


何の迷いもなく、止まることなく
書き続けられるスピードにびっくり



サラサラと書いて
考えるために止まったりしない


肘をつきながら独特のホームで
ペンを走らせていく



「はい、できた。」


「日向くん…凄すぎるよ。」


「これくらいふつー。」


これが普通だったら世の中おかしくなっちゃうよ



「日向くんほんとは外人なんじゃ…」


「……ノーノー。」


「そこ英語で返さなくていいよ!」