和真と再会して後、飛鳥は休学届けを取り消して春から大学に復帰する準備を始めた。
それと同時に漁港でのアルバイトも辞める旨を漁港長に伝える。
「飛鳥ちゃんがいなくなると、華が無くなるなぁ……」
「何言ってんだい!春だから、若者は旅立つもんさ」
そう言って、漁港長もおばさんも飛鳥の思いを受け入れてくれた。
辞めるその日までは一生懸命働く事を二人に伝えて、飛鳥は事務所を後にした。
事務所を出て、まっすぐ駅の方へと向かう。
飛鳥が前に進むために最もやらなければならない事をするために。
今の正直な気持ちを包み隠さず伝えようと心に決めていた。
電車に揺られて二駅、飛鳥は櫂人に会うために“喜島珈琲店”へと向かった。
お店のドアを開けると、カランコロンと耳に心地良い音が変わらず響く。



