一之瀬さんちの家政婦君


「ホテルの最上階にいらっしゃいますよ」

杉下はそう言って飛鳥に一枚のカードキーを手渡す。

黄金色に輝くカードはスイートルームの証。

「杉下さん、本当にありがとうございます!」

飛鳥は車からおりてカードキーを受け取り、杉下に向かって深々と礼を述べた。


これであの人に会える。


確かめたいことが沢山あるの。


聞きたいこともいっぱいできた。


だから早くあなたに会わなきゃ――…!


入口からちょうど出てきたベルボーイの脇をすり抜け、飛鳥は足早にホテルの中へ入っていった。

目の前に広がるロビーに戸惑いながらもエレベーターを探す。

フロントの横にエレベーターホールを示す案内板があるのに気づく。

エレベーターの上ボタンを押して、おりてくるのをジッと待った。