見上げると

同じようにずぶ濡れのアイツの顔が

すぐそこにあった


「かぶっとけ」

『でも、もうずぶ濡れだから』

「何もないよりは マシだろ」


アイツはそう言って私の頭にポンッと

手を乗せた。