#薫side
芽依の誕生日が終わった。
最初、大翔が頼んできたときは正直、
こいつアホか
って感じだった。
でも、「芽依がきっと、薫にも祝って欲しいと思ってるはず」と言われたから、
俺はその提案を受け入れた
本物のアホは俺か……。
毎日毎日、一緒に帰ってるこいつらを見て、イライラしたり、悔しい思いをしたりする
まぁ、俺が自分から手を引いたわけだし、そんなこと思うのは間違ってんだろうけど。
俺のポディションだったはずの芽依の隣には、今は必ず大翔がいて、
俺がそこにいたときは、怒ったり、ビービー文句ばっか言ってた芽依が幸せそうに笑ってる
呼び方もいつの間にか「大翔」になって。


