「なんでって… お前もやっぱアホだな。 俺の気まぐれにそんな頭悩ませて。 別に、理由とかねぇから。 魔がさしたとでも言っておこうか? まぁ、強いて理由つけるとしたら、 大翔とそんな状況になっても対応できるように、幼なじみの俺が、免疫つけてやった程度のことだろ。」 薫の冷たい声が部室に響いた。 なにそれ…。 私の気持ちなんて、知りもしないで。 ひどいよ……。 私は、薫のこと、ずっと好きだったのに。