翌朝……
美羽からメールが来てた。

『寝坊しちゃったから、先いってて!!』

美羽とは登校もしてる。家が近いし。帰れない日は結構あるけど美羽が寝坊なんかしたのは今日が初めてだ。

私は

『わかった!ご愁傷さま(^^;』
と返信を返した。

そして赤い屋根が目立つ美羽の家を素通りした。

あ…俊也くんだ…。

目の前には俊也くんがいた。

後ろから見るとすごいわかるけどスタイルがいい。

でも俊也くんとは話したくない…!!昨日のこともあるしなんだか気まずい…

私は俊也くんの横を気配を消して通った。

「美羽と行かないの?」

話しかけられてしまった。

「寝、寝坊しちゃったみたい??」
俊也くんならわかるでしょーーー!?

「あいつ起きてたけど普通に。いつもどーり。」

俊也くんは平然として言う。

「み、美羽が嘘ついたとでも言いたいわけ?」

またイラッとしてしまった。俊也くん私苦手だ。今まで話さなかったからわかんなかったけど得意じゃないこの人。


「別にそうとは言ってないけど。」

俊也くんはシラーっとしてる。

「俊也くん何がしたいの。私を傷つけて楽しんでるの?」

悲しくなってきた。涙が出そう。なんで??なんでさ私が言われなきゃいけないのかな?

「俺は別にそんなつもりじゃ!」
俊也くんがめずらしく声を荒らげた。

「じゃーどういうつもりなのよ?」

俊也くんがくちをひらこうとしたそのときだった。

「希々!!待ってたの?!」

美羽が私のところへ来た。

「なに、俊也と話してたの??」
美羽の目がいつも以上にキラキラしてる気が…。

「お前が寝坊してないって言った。」

俊也くんは美羽に向かってそういった。

「あんたさ、空気読めないの?」

美羽がすごい目で俊也くんを観る。

「これがベストだと思った。」

俊也くんはそう言うと逃げた。