私は段ボールを開ける
こんな箱一個で収まる私の荷物って……。
むなしくなる。あの家のなかで私はこのぐらいの存在だったんだ。
そしてポケットに手を入れた瞬間
「七瀬、お祖母ちゃん少し出てくるね。昼食までには戻るから」
「う、うん」
ビックリした……
私のポケットにはいつも小さいカッターが入っている
自傷行為のために。バカみたいって思われるかもしれない。けど私にはこれが救いなんだ
早くここにも慣れなきゃな。
するといきなりインターホンの音が鳴り響いた