私と令は元気よくおばあちゃんに挨拶し、家を出る。令は自転車は持っているものの、押している。変なとこ気にしぃなんだから。
学校が近づいてくるとそれを合図しているかのように、同じ制服を身にまとった人々が令に挨拶をする。そして、不思議そうな目で必ず隣の私を覗く。
･･･うーん、向こうじゃこれくらい普通だったから別に気にさたことなかったけど、やっぱりこれ位の田舎じゃ浮いてるのかなぁ。
「大丈夫か、怖くない？」
ずっと黙っている私に令は心配そうに言ってくれる。
「うん、大丈夫」
「嘘つき、ここ、しわよってる」
そう言って、令は自分の眉間に指を当てる。
「･･･そりゃ、全く知らないところだもん。少しは･･･怖いよ」
「大丈夫だよ。俺がいる。全く知らないわけないじゃん。ちゃんと俺がサポートしてやるよ」