そんな俺に音生は紙を渡した。
『これ言うの忘れてたから、代わりに伝えて』
「あー、了解」
俺は紙の続きに書かれている言葉を読み、ふっと吹き出した。
「早くしろよ」
「っ………」
「おい、待てよ」
中々動かない橋本を怒りのままに急かす光を呼び止める。
光も橋本もこちらを向いたので、俺は手に持っている紙を顔の前で軽く一度見せて、それを読み上げる。
「音生から。…それと、友達を奴隷のように扱うような人はとても可哀想に見えるので止めた方が良いですよ。あと、私達の大切なドラマーをパシリのように使わないでください…だってよ」
「…は?お前ら、まじでふざけ…」
「……俺っ!」
光の声を大声でかき消した橋本に、俺も光も注目する。
橋本の手は弱々しく震えていて、橋本はそれをぎゅっと握り締めている。
その姿も全て弱々しい。
「…なんだよ?まさかお前、俺に従わないとか言わねえよなあ?」
光がそう言って橋本を睨む。
そんな光を見るとすぐ、橋本は恐怖からか俯く。


