流石に担任も多少手を貸しているようだったが、御来屋は担任より進路指導の先生に色々と聞いたり、頼ったりしているようだった。たまに会えば「俺頑張ってるっすよ!」と報告。私は貴方の先生じゃありません、といえば「ぎゃふんと言わせてやる」などと返ってくるのだから、参った。
どうせ、私が卒業したら会うことなんてない。
進学する人と就職する人は別れ、その対策に追われる。私の高校は半々くらいだが、ふたを開けると進学してもついていけず退学した、というのも少なくなかった。あの先輩止めたんだって、と聞いたこともあった。
面接の練習に、どこに就職するか。私は精神的に疲れていた。好きなものはあっても、その先の将来なんて見えなくて苦しかった。
ああ、御来屋。あんたは本当に警察官になるつもりなの?
就職が決まると、自動車教習所に通うことが許される。私は少し離れた本屋に就職が決まったので、通い始めたなかでも、御来屋は勉強勉強と必死そうだった。顔を合わせることも少なくなり、私は気がつけば卒業してしまったのである。
あっという間だった。


