日頃の行いがいいって素晴らしい。
―――と思ったのだが。
「眼鏡とってください」
「だが断る」
「そうきたか」
どうせ誰も来ないから、と油断していた。扉のガラスから私の姿を発見したらしい彼がドンドンと叩き、にたりと笑う。
で、彼は入ってきた。
一通り新着図書を見たかと思うと、そんなことをいってきたため、返す。
「宿題っすか」
「そ」
「あ、そういやどうしてバス…」
「ちょっと色々と長引いて逃したの」
「なるほど」
「で」
「で?」
「御来屋君、何しにきたの」
私はあまり後輩の名前を知らないのだが、この後輩の男子生徒は知っている。
御来屋亮司。
名字がインパクトありすぎて、妙に記憶に残っているのである。


