桜の約束

家に帰ると、一通の手紙があった。
翔琉からだった。
私は急いで部屋に戻って封筒を開けた。

~陽菜へ
この手紙を読んでるってことは、やっぱ俺、死んだんだな。
もう知ってると思うけど、俺さ、ガンだったんだよ。隠しててごめんな。
陽菜を悲しませたくなかった。
もう、陽菜の涙を見るのは嫌なんだ。
でも、結局泣かせたよな。ごめん。
桜、見られなかったな。ごめんな。
こんな俺だけど、1つだけ、約束してほしい。
幸せになれ。俺の事なんか忘れちゃうくらい、一緒に笑える相手を見つけろ。
大丈夫。
俺は、いつでも陽菜の隣にいる。
最後まで一緒に居られなくてごめんな。
俺、待ってるから。
だから、幸せになれよ。

PS.陽菜の事が、大好きでした。
翔琉より ~