「係だけど何やりたい?」

藍が仕切るような感じで話が進んでいく。

「俺は山本と統率やるわ」と浜中くん。

「女子はどーする?1人余るけど…」

あ、そっか。係が4つあるから班員が7人だと
1人余っちゃうのか…。ならば、

「じゃあ、私は食事係やるからあと決めていいよ!」

私が1人になることにした。

「大丈夫?みこ、寂しくない?」

と藍は聞いてくるけど

「全然大丈夫!高2にもなって寂しいって!ありえないから~!」

そっか。と藍は安心したように頷き係を決めていった。

はぁ、食事係か。
食事係ってたしかご飯作るんだっけ。
ご飯作るのとかあんまりやったことないんだよね。

そんなことを考えるのをやめて先生を探す。

ふと気づくと先生を探していることがある。

そんなに好きだってことかな…。

「なーにキョロキョロしてんの?」

あ、この声は。

「先生?」

「おっあったり~」

よくわかったね~とにこにこしてる先生。

遠くに行ったって分かるよ。先生の声。
だってこんなに好きなんだもん。

「んで、係は決まったのか?」

優しく微笑みかける先生はまるで本物の王子様のようで思わず見とれてしまう。

「あ、食事係になりましたっ」

我に返って慌てて答える。

さっきの顔、写真撮りたかったな。

そう思いながら惜しんでると

「俺、食事係担当だから。一緒に頑張ろーな!」

きゅん。

うそ?先生食事係担当なの?

やばい、嬉しい。

一緒に行動できるとかそれだけで嬉しい。

「お前食うもん作れなさそーだけどな!」

ケラケラと笑う姿も愛おしく思える。

先生、好きです。