お前のために俺はいる

「江藤君から冬馬君の名前を聞いた時すごく驚いて、、、」


梨奈は江藤の様子を気にすることなく、言葉を少しずつ繋げていく。


「もしかしたら、、、って」


その視線は真っ直ぐに俺に向けられいた。


「この偶然はお姉ちゃんがくれたのかもって思えたの」


由奈がくれた奇跡のような偶然。


それを大事にしたいと決めた梨奈。


「突然でびっくりすると思うし、恥ずかしくもあったけど」


「冬馬君に会えてよかったです」


そう言い終わると初めて笑顔を見せた。


初めて会った目の前の子。


梨奈の言うことはきっと真実。


梨奈の笑顔はどこか懐かしくて、俺の記憶をより戻していく。


由奈と初めて会った入学式の日。


2人で帰ったあの日。


何気ないことが由奈と一緒なら、その全てが楽しかった。


「ありがとう、、、俺もこうして話が出来て良かった」