お前のために俺はいる

「お父さんと会って2人でご飯食べて、、、それでお姉ちゃんのこと色々聞いたんです、、、」


久しぶりにゆっくりと会えた父親。


「私のことなんかお父さん忘れられちゃってるのかもってずっと思ってたの」


由奈を連れて再婚したお父さんは、新しい家庭を守るためだったのか、


梨奈への繋がりを避けていたようだ。


でも由奈のお父さんは梨奈のお父さんでもあって、、、


由奈も梨奈も同じ大切な存在だったんだ。


「お姉ちゃんのことがあって連絡きた時は動揺してる感じで話せるような状態ではなかったけど」


あの日の由奈のお父さんは、


自分の悲しみより俺のことを気にしてくれた。


そんな余裕すらないはずなのに、優しい表情で俺を病室に入れてくれた。


「最近になって、2人で一緒にご飯食べよう!ってお父さんから言ってきて」


「それで、、、お姉ちゃんに大好きだった人がいたって知って、、、」


俺の中にある由奈との記憶。


「星川冬馬君って名前もお父さんから聞いたの」


今でも色褪せることなくそれはある。


「お姉ちゃんの大好きだった人に会ってみたくて、、、」


「俺も由奈がすげぇ好きだった、、、」


「お姉ちゃんは冬馬君がいてくれたから幸せだったって、、、お父さんが言ってた」


「、、、俺も由奈に出会えて幸せだった」


「お姉ちゃんもきっと同じ気持ちだったと思います」  


「えっ?えっ?どういうこと??」


「冬馬っ!!お前、彼女いたのかよ」


俺の言葉に江藤が驚く。


「中学生の時の話だよ」


「はぁ、、、マジかよっ!聞いてねぇし」


江藤の大きな声が店内に響いた。