皆で楽しく食事をした


真生さんがホテルまで
歩いて送ってくれる


手を繋いでくれた


公園を見つけ

真生さんの手を引き、公園で向かい合わせに立つ



「真生さん」


「ん?」



「ずっと… 言わなくちゃって…」



言わなくちゃいけない!



「私…子供産めないんです」


真生さんが驚く


「子供が欲しければ、他を当たって下さい」


「子供欲しいけど、別に養子でいい」


さらっと、そう言った


近づいてこようとしたから
手を前に出して止めた



「私…今、余命半年を宣告されてます」


真生さんは、さらに驚く


「卵巣癌で… 手術が必要なんです
最近は、検査受けてないので転移も考えられます
手術しても再発もあると思います
だから… 健康な人がよければそちらに」


「待て、お前それ家族には?」


「言うつもりありません」


「鈴木も知らないんだろ!」


「はい」


「馬鹿だろ!電話しろ!」


私は、首を横に振った