企画を立ち上げ半年


ついにこの日がきた



     30周年記念式典




社員が、ホテルの会場に入っていく

私も、企画者ではなく参加者として入る

入社して3回目の式典


「武田オフィスがイベント担当ってことは
この仕事やってたのか?」


室長が、私に耳打ちしてくる


「シーッ!極秘任務ですって!」


「ふーん」


あ、これじゃ…そうですって感じだ



「そりゃ楽しみだな」

ニヤリと笑う やだもう!格好いい/////


髪の毛で隠してるインカムから


「矢野さん到着です」

「了解」


行こうとすると、室長から引き留められる


チュッと軽くキスをされた


「頑張れ」

「/////ハイ」


誰かに見られたらどうするのよ!!


にやけそうな顔をパチパチ叩く


「矢野さん!」

「やぁ!川谷さん!緊張するね!」


矢野さんこと、まーくん
武田社長こと、たーくん

そして……


うちの社長こと、ゆーちゃん



「退職したっていうから寝込んでるのかと
心配して損したわ!
35周年も頼もうかしら?」


「勘弁してくれよ!ゆーちゃん!」


「いいなぁ まーくんは!
ゆーちゃんなんて、俺になぁーにも頼んでくれないからな!」


「あら?まーくんとたーくんは、いつも私をのけ者にして遊んでいるじゃない!」


「遊んでいるんじゃないよ
ゆーちゃんが仕事をくれるから!」


「そうそう!まーくんが手伝ってくれって
俺も仕事させられるんだ!」



仲むつまじい3人に、笑みがこぼれる





「さぁ!まずは式典です!!」