「独り身って、こじれるの?」


風邪かよ!? 

って、感じで聞いてみると


「やだぁ~課長!今、そう言うんですよ!
それに!私じゃなくて!
彼氏に頼んだらいいじゃないですかぁ~!
本当は、いるんでしょ!?」


「彼氏? そんなのいないけど?」


「……」


タニちゃん?無言は、辞めて!


「いつからですか?」


何時になく、タニちゃんは真剣な眼差し
仕事中にも見たことないぞ!?


「まぁ ね」


濁してみた



「課長、毎日ランチ行ってる鈴木課長と
付き合ってるって噂ありますよ!?」


「え!!!そうなの!?」


「知らなかったんですか!?」


「だって、私
会社で女子と話しないでしょ?
彼氏いる?って、聞かれたこともないもの」


「いるっぽいもん!聞きませんよ!」


「私は、置いといて
まぁ あいつはモテるもんね」



あいつ… 鈴木康太

幼なじみで同期入社 営業課の課長



無駄に整った顔が邪魔して
遊び人と間違われ
告白してもフラれる


なんと、康太も


恋愛経験ないんです


康太に言わせると

恋をしたことがあるだけ俺が上らしい


「課長!今、気になる人いますか!?」


タニちゃんが生き生きしてきた

女の子って、こういう話好きだもんね


あ!私も女の子… いや、女です



「いないけど」


「アタックチャーンス!」



最近の子というより
タニちゃんの言葉がわかりません