室長が電話をくれた


『明日どうする?』

「大丈夫です!出勤します!」

『有給つかっていいんだぞ?』

「いえ、大丈夫です!」

『あれからずっと悪かったんだろ?』

「……病院行ったんですけど」

『俺が、悩ませたからか?』


はい!そうです! って言えないでしょ


「室長… 聞いてもいいですか?」

『なんだ?』

「どうして私なの?室長モテるのに!」

『ずっと川谷が好きだった
彼氏がいるんだと思ってたんだ…
だけど、この前独り身こじらせてるって
あれで、まさか彼氏いないのかって…
それと……西田
アイツがやたら川谷のまわりをうろつくから……盗られたくなくて
ガキみたいだろ?でも…ずっと
川谷が好きで、我慢してたんだぞ』


西田君、バレバレなんだ…
それなら!

「馬鹿にされる覚悟でいいますけど
私…人を好きになったことがありません
西田君と室長に、好きって言って貰えて
考えたんですけど…
恋の仕方がわからないんです!」

『は?』


室長からこんな間抜けな声が出るなんて
超レア


「なので……返事が待てなければ
他を当たって貰って結構ですので」


『お前……恋って、そんなんじゃねぇぞ』


室長は、ゆっくりと優しく話を始めた


『何年も諦めようと努力して
それでも、俺が好きなのは、川谷なんだ
奪い取ってでも、自分のものにしたい
どうしょうもなく好きなんだ
年下の男に嫉妬するくらい、好きなんだ』


意外すぎて真実なのか、わかりません

それが感想です



だけど、こんなことを言われたいって願望があったから
このシチュエーションにドキドキする



「勿体ないお言葉です!
室長を意識して見てみますね!」


『よろしく頼む』


業務連絡のように電話を切る