寒空。
公園の一角に腰掛ける2人。
冷たい空気が肌をさす。
缶コーヒーを空中にほおってはキャッチを繰り返す亮。
「まじめに聞いてや。」
泣きつくかのような章大の声。
「聞いてるがな。」
缶コーヒーを空けると一口飲む。
「彼女できてん。」
照れたように報告する章大。
「良かったやん。」
「ほんまにそう思っとるん?」
亮の顔を覗き込む。
「何でやねん。嬉しいことやんけ。」
「せやけど…。」
言葉を詰まらせる章大。
「はっきり言えや。手をだすなって。」
ムッとした表情の亮。
「とらんといてや。」
「さぁね。」
悪戯な笑みを浮かべる亮。
「今度は本気やねん。せやから。」
「今度は本気ね?別れたくなると俺に頼ってくるんは誰やった?」
章大の顔を睨む。
「それは…。」
口ごもる章大が可笑しく
ニッっと口角をあげ笑う亮。
「わかっとるがな。からかってみただけや。」
缶コーヒーをいっきに飲みほす亮。
「やっぱり亮ちゃん大好きや。」
亮に抱きつく章大。


